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Posted by TI-DA at

2009年11月14日

読むたびに違う怖さ

屍鬼 (上) ・ (下)   小野 不由美 (著)   新潮社
   ISBN-13: 978-4061823617(上)  978-4103970033(下)

屍鬼 上屍鬼 下

小野不由美さんの作品がとても大好きで、「屍鬼」と「十二国記」はもう何度も読み返している作品です。
今回は久々に「屍鬼」を読み返しました。

「屍鬼」の方は、最近は2年ごとに読み直していますが、読むたびに面白いなあーと、ますます嵌っています。
なんでこんなに嵌っているのかというと、「十二国記」もそうですが、登場人物にそれぞれの物語があって、ひとつひとつにとにくかく引き込まれてしまうのです。

前に読んだときは奈緒さんが面白いと思ったり、その前は夏野くんだったり。今回は加奈美さんのところを何度も読み返しました。お母さんが帰ってきたところとかね。もちろん、静信や敏夫は毎回面白いのですよ!

文庫版もありますが、やはり、単行本の厚みがたまりません。上下巻あわせて1200ページ以上!
角でぶつけられたら死んでしまいそうな重みです。はは。

本当に本当に面白いのです! 重厚なホラーを読みたい方にオススメ。
2年くらい経ったらまた楽しみたいと思います。

こういう本に出会えるというのは、ホント幸せですねー。ラブ  


Posted by はな  at 11:49Comments(0)小説

2009年08月10日

走ル、についていけなかった

走ル
羽田 圭介  河出書房新社  ISBN-13: 978-4309018584

走ル陸上部の男子高校生が、ふとしたことで物置にあったロードレーサーを見つけ、その自転車で走り続けて東京から青森まで延々と走り続けます。

自転車のことはよくわからないので、自転車に関するうんちくはざっくり読み飛ばしていたら、あっという間に読み終えてしまいました。

「なんか、若い人の小説だな~」というのが率直な感想です。

何日も野宿しながら自転車のみで先を進むのですが、そこで彼が触れるものといえば、携帯電話を通しての東京の知人や彼女くらい。ちょっと物足りなかったです。青森まで行ったのに遠くまで行った雰囲気が伝わらないのはそのせいなのでしょうか。

うーん、やっぱり物足りない感じです。  


Posted by はな  at 10:16Comments(0)小説

2009年07月28日

青春っていいなあ

戸村飯店青春100連発
瀬尾まいこ  理論社  ISBN-13: 978-4-652-07924-9

戸村飯店青春100連発瀬尾まいこさんの作品は、これが初めてです。
そして、すごく面白かった! 
ページを捲る手を止められず、夜更かしし読んでしまいました。

関西のとある一家の、高3のコウスケと、一つ違いの兄ヘイスケ。
見た目も性格も正反対の兄弟は、何かと折り合いが悪い。
そんな二人のそれぞれの視点で、章ごとに話は進んでいきます。

最初は弟コウスケの視点で書かれていて、弟の目から見たヘイスケは、要領も良く見た目もイケメンで、やることのひとつひとつがいけ好かないのです。

「こんなお兄ちゃん、腹立つよなあ」と、読んでいたら、ヘイスケ視点だと、「そうか、このときの兄はこんなことを考えていたのか」と、ちょっとホロリとさせられたり。

大事件が起きるわけでもなく、どこにでもありそうな家族やその周囲の人々のお話ですが、それぞれのキャラクターが引き立っていて、さらりと読めるのに、ぐいぐいと読ませます。

この本の面白さを伝えるには、私のボキャブラリーではとてもとても足りなくて申し訳ないくらいです。
読んでほっこりしたいという方に、すごくおすすめですー♪  


Posted by はな  at 23:05Comments(0)小説

2008年09月12日

猫好き、メロメロです。

ちょっとネコぼけ
岩合光昭  小学館   ISBN-13: 978-4096818312

ちょっとネコぼけ
動物写真家岩合さんのネコの写真集です。

岩合さんの動物写真はとても大好きで、子供向けの動物写真絵本も片っ端からみていますが、この本もやはり期待を裏切らないとても素敵な写真集です。

ネコの写真というよりは、ネコのいる風景写真といった感じ。

その中でも!
ギリシャ・ミコノス島のネコが最高です。
笑えます。可愛くて可愛くて。 ネコ好き見るべし。

  


Posted by はな  at 23:14Comments(0)写真集

2008年08月29日

物足りない。。。けど

ユリエルとグレン 1 闇に噛まれた兄弟
石川 宏千花 (著)  講談社   ISBN-13: 978-4062145510

ユリエルとグレン 1 闇に噛まれた兄弟ヴァンパイアに襲われて自らもヴァンパイアになってしまった兄と、特殊な血を持つ弟。
兄を元の体に戻すための旅の途中である事件に出会う。

すいすいと読めますが、強烈に印象に残るということもありませんでした。全体としては面白かっただけに残念。

吸血鬼という題材の割には軽く読めてしまうのが残念に思うところなのでしょうか。
もう少し伏線をはったり、登場人物の心情を抉り出すような表現が欲しかったところ。
説明不足な感があるの気になります。安易過ぎないか、その設定と思うところもあったり。

話はまだ続くようなので、次回作に期待です。読みますよ、もちろん。

この作品、新人賞佳作受賞作品ということですが。
応募作品でなぜ続く話? ありなんですかね?

・・・ところで、最初の1ページからずっと気になっていました。
母を失った兄弟が元の体にもどるための旅を続けるというあたり、「ハガレン」を思い出して仕方がないです。ちょっぴり萌。  


Posted by はな  at 00:00Comments(0)小説

2008年08月17日

絵本なのに衝撃の結末

ぼくたべないよ(どうわのひろば2)
さねとう あきら(作) 井上 洋介(絵)  講談社   ISBN: 4-06-143852-2

ぼくたべないよ
もりの みんなから おそれられて いる ライオンが けがを しました。
いくら ほえても さけんでも、だれも おみまいに きて くれません。
ライオンは、ごつごつに やせて しまいました。
ところが、ある ひ、おいしそうな パイがとどけられて・・・。
 (絵本カバー見返しより)


衝撃の結末。読み終わって、何があったのか理解できなくて呆然としてしまいました。
ここまで言うと少し大げかさもしれませんが、それぐらいインパクトのある内容です。
あらためてじっくりと読み直してしまいました。


ライオンと「ともだち」との結末に大人はあれこれ深読みしますが、こどもたちはどういう感想をもつのか聞いてみたいような気がします。
最後のページで、もりのみんながあつまるシーンも不思議な印象を残します。
ライオンは善なのか悪なのか。多分どちらも併せ持つのでしょう。

ちょっとだけ「あらしのよるに」を思い出します。
捕食するものとされるものとの間に友情はなりたつのか?みたいな。

さねとうさんの作品で「オレはなにわのライオンや」という絵本があって、こちらも最後は切なく思ったのですが、この絵本はそれ以上です。

是非手元において繰り返し読みたい絵本なのですが、現在は絶版になっているようです。残念。復刊してくれないかなあ。  


Posted by はな  at 23:31Comments(0)絵本

2008年08月02日

ラブコメ&ライトノベル

図書館戦争
有川 浩 (著)  メディアワークス   ISBN-13: 978-4840233613

図書館戦争こちらも、気がつけば書店で平積み。
やっぱり気になって読んで見ました。根がミーハーなもので。

ラブコメ&ライトノベル。という印象。
一気に読んでしまいました。

無理な背景設定を「フィクション」だからと割り切れるかどうか。
キャラ立ちも分かり易すぎで。
思わず、声優キャスティングまでしてしまいました。

好き嫌いの分かれるところでしょう。私は好きですよー♪


ただ、最後のシーンはあっけなさすぎで拍子抜け。
ここまで荒唐無稽にくるのなら、もっとドラマチックというか派手なラストにして欲しかった。

そういえは、「塩の街」でも同じこと思いました。
とりあえず、続編も読んでみたいと思います。  


Posted by はな  at 00:18Comments(0)小説

2008年07月26日

評価が分かれるのも納得

食堂かたつむり
小川 糸 (著)  ポプラ社   ISBN-13: 978-4591100639

阪急電車某番組で絶賛。気がつけば書店で平積み。
気になって読んで見ました。

軽く一気に読めました。
料理をするシーンの描写が細かく、その辺りは私好みで楽しめました。料理とか雑貨とか好きですよ。見るだけなら。

ただ、リアリティに欠ける。そんなもんだと思って心を広く持って読んだほうがいいかな。
エルメスの最期については批判的な書評も多々見受けましたが、意外な展開で私は面白かったけどなー。

書評はかなり分かれているようですが、私は面白いに1票。  


Posted by はな  at 00:21Comments(0)小説

2008年07月14日

人とそれぞれの想いを乗せて

阪急電車
有川 浩 (著)  幻冬舎   ISBN-13: 978-4344014503

阪急電車職場の人に勧められて早速読んでみた。

関西のローカル線で繰り広げられる短編集。
連作集っていうの?

殺人事件も大事件もありませんが、様々な人たちの様々な日常やちょっとした事件が重なりなって、電車は様々な思いを乗せて今日も走ってゆきます。
読後感はすごくすっきりというかほのぼのでした。
同じく有川さんの「塩の街」みたいなドラマチックな話よりも、こっちのほうが私は面白かったよ。
読みやすさもあって、一気に読んでしまいました。


ただ、個々のお話で言えば好き嫌いは若干あります。
恋が芽生える話があるのですが、こちらは恥ずかしくてちょっと苦手。腹黒いのであてられちゃう。
逆に一番好きなのは翔子さんのお話。こちらは何度も読み返しました。かっこいい女性は大好きですよ。
人の心の綺麗な部分と苦い部分がどちらもにじみ出るような、すこし切ない話がいいなあ。
腹黒いので。(笑)  


Posted by はな  at 23:59Comments(0)小説

2008年06月23日

少年法は正義か

さまよう刃 (角川文庫)
東野 圭吾 (著)  角川グループパブリッシング   ISBN-13: 978-4043718061

まさかの結末本屋で何気に手を取って立ち読みしたら止まらなくなってしまい、購入してしまいました。

唯一の肉親である愛娘を殺された父親が、犯人の少年たちに復讐をし、警察やマスコミ、世論を巻き込んでの事件となる…。という、ストーリーとしては特に目新しいものはないのですが、そこは東野圭吾。ぐいぐいと読ませます。凶悪な少年犯罪と少年法というタイムリーなテーマも興味を引く一因でしょうか。

娘の無念を晴らすどころか、刑罰らしきものもないまま犯人が社会復帰をしてしまうかもしれない。そう考える時の父親の無念さ。反省のかけらも見られない少年を遺族の復讐から守らなければならない警察。全体を覆う無力感がより重く哀しい雰囲気になっています。

私が長峰だったら、警察だったら、和佳子だったらと、なだぐるぐるーしながら読みましたよ。

ラストは、予想外とまではいきませんでしたが、「こうきたかー。」という感じでした。ただ、最後の最後で見えなかった線が一気に繋がり、読み終えた後はしばらく放心状態でした。

テーマは重た目ですが、読んで損はないというところでしょうか。  


Posted by はな  at 21:15Comments(0)小説

2008年06月20日

ツボは国境を越えられませんでした

まさかの結末 (扶桑社ミステリー)
E.W. ハイネ (著)  扶桑社  ISBN-13: 978-4594052119

まさかの結末まだうら若き高校生の頃。星新一中毒でした。初めてショートショートというものに出会ったときの衝撃は忘れられません。何だ、これは。こんな面白いものがあったんだー!と。それは今も変わりません。

本屋さんで「ショートショート」というポップを見かけてつい手に取ったのがこの本です。ドイツのショートショート集。

期待して読んでみたのですが・・・。うーん、何か違う。
アメリカンジョークでアメリカ人が馬鹿ウケしているのに、どこが面白いのか分からなくて途方にくれてしまう、あの感じに近い。読み返したいと言う気にはなりませんでした。残念。

ひとつだけ、面白いなーと思った話はありました。旦那にもかいつまんで話したら面白いといってました。
「愛の手紙」と言う話。遠距離恋愛中の彼氏。彼女に一生懸命愛のラブレターを送り続けるが・・・。気になる方、続きは本でどうぞ。

まったくの余談ですが。
表紙が「死ぬかと思った」に似てる?  


Posted by はな  at 23:27Comments(0)小説

2007年03月19日

直木賞・・・。

まほろ駅前多田便利軒
三浦 しをん (著)  文藝春秋  ISBN-13: 978-4163246703

まほろ駅前多田便利軒これまで、三浦しをんさんの作品はエッセイしか読んだことが無かったのですが、今回は直木賞ということで、初めて小説を読みました。

・・・うーん、これが直木賞受賞作ということでなければ、読みやすくて面白かったなあと普通に思ったことでしょう。

心の奥底に何かを抱えている多田と、自分なりの理由で破天荒な行動をする行天の二人が、終盤に向かって上手く絡んでいって、それはすごく面白かった。でも、あともう少し深く読ませるというところが無かったように思う。惜しい。登場人物の個性はそれぞれ際立っているのに深みがあまり感じられない、軽めのドラマを見ているようでした。

ただ、読ませる筆力は十分に持っていると思うので、今後の三浦しをんに期待しようと思った作品でした。  


Posted by はな  at 00:41Comments(0)小説

2007年03月18日

ぜひ親子で

絵本の中のおいしいスープ ― こどもとつくるものがたりのレシピ36
東条 真千子 (著)  インフォレスト  ISBN-13: 978-4861901652

絵本の中のおいしいスープ―こどもとつくるものがたりのレシピ36よく知っている絵本が多かったので、ついつい見てしまった。
可愛らしい本なので、見るだけでも楽しい。
実際に作ってみたら美味しそうだなあと思うようなレシピが結構ありました。

・・・作らなかったけどね。

子どもと一緒に作れるようになっているので、お子さんがいる方には面白いんじゃないかな。
ほら、私まだ独身だから作ってもお楽しみが半分だしね。

と苦しい言い訳をしながら眺めていた、独身女30代。
こんな自分がちょっぴり心配だ。  


Posted by はな  at 01:13Comments(0)キッチン・雑貨

2007年03月11日

大人になって本当の意味がわかる

ピーター・パン
J.M. バリ (著), 厨川 圭子 (翻訳)  岩波書店  ISBN-13: 978-4001140736

ピーター・パン知らない人がいるのかと思うくらい有名な本というかお話。思うところあって久し振りに読んでみたら、こんなシーンがあったのかと新しい発見の連続で、夢中になって読んだ。

腕を切り落としたり人を殺したりという一見残酷なシーンが平面的にあっさりと表現されているところは童話のような感じ。

中でも忘れられない衝撃シーンは、「では、フックのやり口をお見せするために、ここで、ひとりの海賊を殺すことにしましょう。」といって、海賊のひとりがあっさりと殺されたり。えー、そんなんで殺されちゃうの? あと、「おとうさんは、ごく単純なひとです。ほんとに、はげさえとりのぞくことができたら、まだ子どもといっても、世間で通るくらいです。」とか言ってみたり。それは言い過ぎなんじゃあ・・・(笑)

この本、大人が読んだほうが絶対面白いと思う。ピーターパンの純粋さと残酷さ、ウェンディーに嫉妬するティンカーベル、ピーターパンがどうしても妬ましいフック、ウェンディーたちの両親の行動。これらのことが子どもに分かるとは思えない。だって、子どもはまだ何も失っていないから。失ってしまったということを知り、大人になってしまった時に本当の意味を理解するのだろう。

そして、なんといってもピーターパンという存在そのものを、話を通して考えさせられる。
それは純粋でちょっぴり残酷な子どもの象徴なんだなあ、と。だから大人になってしまったウェンディはもうネバーランドに行くことはないし、ピーターパンにも会えなくなる。だから、最終章は大人の私にはとてもせつないのだ。

「ピーターパン」、本当に傑作です。石井桃子さんが翻訳された作品もあるようなので、こちらも是非読んでみようと思う。
  


Posted by はな  at 23:16Comments(0)児童書

2007年03月07日

思わず説得された

まっとう勝負!
 橋下 徹 (著)   小学館   ISBN-13: 978-4093797436

橋下徹「まっとう勝負」弁護士というよりもタレントのように見えてしまう彼がどのようなことを書くのかと思い、読んで見ました。根がミーハーなもので。

TV番組での語り口がそのまま文章になったような感じで軽くて読みやすいです。そしてすごく面白い。下ネタ多いけど。(笑)

「リーガルマインド」という法律の解釈方法で世間で話題になった事件を読み解くと、まったく違う視点が見えてきます。
普段から、物事は一方的に見ない、流れる情報は鵜呑みにしないと気をつけているつもりでも、感情的な情報に随分と流されているんだなと気づかされました。
この本で、橋下弁護士は様々な事件を取り上げて自分の意見を述べていきますが、理由が凄く明瞭解析で思わず納得なのです。さすがは弁護士だなと。

事件の読み解き方のほかにも、弁護士という職業や司法のイロイロなことも書いていて、とても面白く読んで損は無いと思います。
  


Posted by はな  at 01:07Comments(0)評論

2007年03月06日

読み難さで嵌る?

空の境界 上 ・    奈須 きのこ (著)   講談社
   ISBN-13: 978-4061823617(上)  978-4061823624(下)

空の境界 上空の境界 下

帯の「映画化」という文言につられて読んでみたのですが、しばらくして映画化ってアニメ映画だと気づきました。表紙を見れば気付きそうなものなのに。。。脳内キャスティングしながら読んじゃったじゃないのさ。

気を取り直して読みすすめたのですが、文章の表現がとてもややこしく、なかなか入り込めませんでした。でも、この読みにくい感覚、以前にどこかで・・・と思っていたら本の最後の一文を見て納得です。

「あの伝説の同人小説の講談社ノベルス化が満を持して成就。」

そうか、この独特の雰囲気は同人誌だ。

オタク同人誌の文章に免疫のない方はどういう風に読まれるんでしょう。感想はあまり大差ないのかしら。
私はそういうのを散々読んできたので、楽しんで読めました。

独特な世界と独特なキャラクターが、伝奇もの特有のドロっとした雰囲気をよく出しています。

下巻の「殺人考察(後)」での両儀式と白純里緒のラスト、そして式と幹也のラストは凄く良かった。ああいうシーンを好きだというとヤバイ人みたいですが、このシーンは余韻まで味わってしまうくらい良かったーと思っていたら、最後で中途半端にハッピーエンドですか!? えー、それはないだろうよ。がっくり。

と思っていたら、最後の最後で「両儀式」と幹也の会話でラスト。最高の読後感でした。気がつけば上下巻を一気に読んでしまいました。ふー。

独特の世界観と表現故に読みきれないという人もいると思います。ですが、私にはとても印象に残る「読んで良かったー」と思える本でした。
  


Posted by はな  at 00:16Comments(0)小説

2007年03月05日

あたなの冒険心をくすぐります

マルガリータとかいぞく船
 工藤 ノリコ (著)   あかね書房   ISBN-13: 978-4251077028

マルガリータとかいぞく船海べのレストランは、マルガリータとマルチェッロのお店。この二人が海賊船にとらわれて、海賊たちと繰り広げるほのぼの冒険活劇。(なのか?)

「よいしょっ こらしょっ どっこいしょ それっ」
これだけで、二人のお店はおうちのお船カーサ号に変身です。すごい。すごいよ、その発想が。しかも、カーサ号が可愛いーの。

お店がお船になって海賊船を追いかけるなんて、子どもだけでなく大人もワクワクする展開です。
困ってしまった海賊たちにかわってマルガリータとマルチェッロが大活躍。そして、ふたりと海賊たちは深い友情で結ばれるのです。いい話だよ~。思わずホロリとしました。

ところで、海賊たちには「かいぞくのおきて」があるのですが、それをやぶると海賊たちは大変なことになってしまいます。 大変なことって? 勿体無くてココでは言えません。おねがい、読んでください。

最後に海賊船をあとにした二人は、あのカーサ号とともに雪の国へと旅立ちます。きっと次回作があるのだと期待しています。

そういえば、私、俳優の北村一輝さんが大好きなのですが、彼が俳優を目指したきっかけは「海賊になりたくて商船高専に進学したが、そこで海賊にはなれないと気づいて中退。せめて海賊役を演じたかった」だそうです。ますます好きになりましたよ、北村さん! 

海賊って、子どもだけでなく大人も冒険心をくすぐる存在ですよね。
昔からゆる~く過ごして来た私は憧れたことありませんけど。  


Posted by はな  at 11:41Comments(0)児童書

2007年02月27日

タイトルだけは納得

結婚疲労宴
 酒井 順子 (著)   講談社   ISBN-13: 978-4062637558

結婚疲労宴酒井順子さんの本を初めて読んだのは、ご存知「負け犬の遠吠え」。

この本も気になって手にとって見たら、出版は1998年。10年近く前からこんなこと書いてたのかと妙なところで感心してみたり。

「負け犬の遠吠え」では、わかるわかる~と思いっきり笑わせてもらったので、今回は私も結婚直前ということでいろいろ共感するところもあるかなーと思って読み始めたのですが。・・・正直、ちょっと違うかな~と。

うんうん、そういう人もいるかもしれない。と強引に納得してみるけど。
でも、結婚っていくらなんでもそればっかりじゃないだろうよ~。読んで疲労してどーなのよ。

結婚も決まっていない気楽な身分のときなら、もう少し楽しく読んだかもです。  


Posted by はな  at 01:02Comments(0)エッセイ

2007年02月24日

細部まで可愛い

ピヨピヨスーパーマーケット
 工藤 ノリコ (著)   佼成出版社   ISBN-13: 978-4333020423

ピヨピヨスーパーマーケット5匹のヒヨコとママがスーパーマーケットでお買い物。
ヒヨコたちは大好きなお菓子のことで頭がいっぱい。

かわいらしいイラストとお話のホントに可愛い絵本です。
スーパーの商品やチラシなどの細部まで書き込まれていて、子どものときに行ったスーパーマーケットってこんなイメージだったなあととても懐かしく思いました。

結局おねだりは聞いて貰えなくて人生これ以上ないというくらい悲しくても、子どもはやっぱりお母さんが大好き。そんなことも懐かし~く思い出しちゃいました。

絵本の中で子どもたちが思う存分お菓子を選んだり、ほかのこどもがお菓子売り場でお母さんに駄々をこねたりと、なんかもう、すべてが可愛すぎる!

子どもにはもちろん、大人も楽しめる絵本だと思います。


  


Posted by はな  at 22:24Comments(0)絵本

2007年02月23日

旅どころか住んでみたくなる

わたしのマトカ
 片桐 はいり (著)    幻冬舎   ISBN-13: 978-4344011359

わたしのマトカ映画「かもめ食堂」を観て、小説「かもめ食堂」を読んで、北欧の魅力にとりつかれ。この「わたしのマトカ」ですっかり北欧の虜となってしまいました。

森と湖、そしてムーミンのふるさと、フィンランド。美しい自然と穏やかでシャイな人々、のんびりとした時間。そんな憧れの地で、片桐はいりさんのすることなすこと思うことは可笑しくて仕方が無いんです。

片桐はいりさんの私のイメージといえば、やっはり個性派俳優。実際はどんな人なんだろうと思っていたのですが、エッセイでは想像通りというか、想像以上に面白い個性的な人です。

そして一番驚いたのは、文章の上手さ。初めてのエッセイとはとても思えません。あんまり面白くて読み終わるのが勿体無いと思いつつ、一気に読んでしまいました。

あー、フィンランド行きたくなっちゃったよ。  


Posted by はな  at 01:26Comments(0)エッセイ